ヨーガ・スートラ 第1章4節(YS 1.4)

定義

ヨーガ・スートラ 1.4 は、心のはたらきが鎮まって(停止して)いないときの状態を述べる一節です。


原文

वृत्तिसारूप्यमितरत्र

vṛtti-sārūpyam itaratra

ヴリッティ・サールーピヤム・イタラトラ


逐語分解

  • ヴリッティ(vṛtti/वृत्ति) : 心のはたらき
  • サールーピヤ(sārūpya/सारूप्य) : 同じすがたをとること、同化
  • イタラトラ(itaratra/इतरत्र) : それ以外のときには

和訳

それ以外のときには、[見る者は]心のはたらきと同じ姿をとる。


解説

1.3 の裏返しです。心が鎮まっていないとき、見る者は自らを心のはたらきと取り違える
怒りが起これば「私は怒っている」、悲しみが起これば「私は悲しい」、本来は見ている側であるはずのものが、見られている波と一体化してしまう。

サールーピヤ(同じすがたをとること)という語が的確です。見る者が変質するのではなく、あたかも同じ形をとったかのように見えるだけ。だからこそ、心が鎮まれば本来のすがたが「戻る」のです(1.3)。

1.2〜1.4 の三節で、ヨーガの定義・その帰結・その反対の状態が出そろいます。
ここまでが、この書の骨格です。

関連するスートラ

  • YS 1.3 : 対になる一節
  • YS 1.2 : 定義

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