解剖学入門(2)脊柱(2)胸椎と腰椎
Point002 胸椎・腰椎
胸椎は安定性を、腰椎は体重支持と可動性を担います。両者のバランスが姿勢や動作の質を左右します。
胸椎は動きにくく、腰椎は動きやすい、と覚えましょう。
今回は胸椎と腰椎についてです。
胸椎(Thoracic Vertebrae)
解説
- 胸椎は英語ではThoracic Vertebrae(ソラシック・ヴァーティブレイ) 1です。
- 胸椎は頸椎の下、腰椎の上に位置する12個の椎骨(T1〜T12)からなります。
- 胸椎は肋骨と連結して胸郭を形成して、心臓や肺などの重要な臓器を保護しています。
- 頸椎や腰椎に比べると可動域は小さいですが、胸を開く動作や体幹の回旋に重要な役割を果たします。

🧘🏻ヨガとの関係
後屈(バックベンド)やねじりのポーズでは、胸椎の可動性が重要になります。胸椎が十分に動かない場合、頸椎や腰椎に無理な負担が集中してしまいやすいです。
💡ワンポイント
後屈で腰ばかりを反らせるのではなく、胸椎も動かすことが安全で快適な実践につながります。
腰椎(Lumbar Vertebrae)
- 腰椎は英語ではLumbar Vertebrae(ランバー・ヴァーティブレイ)です。2
- 腰椎は脊柱の下部を構成する5個の椎骨(L1〜L5)からなります。
- 脊柱の中でも最も大きく丈夫で、上半身の体重を支える役割を担っているます。
- 前屈や後屈には比較的よく動くきますが、回旋(ねじり)は構造上あまり得意ではありません。

🧘🏻ヨガとの関係
ヨガでは前屈・後屈・ねじりなど多くの動きに関与しますが、腰椎だけで可動域を稼ごうとすると負担が大きくなります。胸椎や股関節との協調が重要なのです。
💡ワンポイント
腰が硬いのではなく、胸椎や股関節が十分に動いていない場合も少なくありません。
仙骨(Sacrum)
仙骨は英語ではSacrum(セイクラム/ ˈseɪkrəm )です。3
仙骨は脊柱の最下部に位置する三角形の骨で、5個の仙椎(S1〜S5)が癒合4して形成されます。
左右の寛骨と関節(仙腸関節)をつくり、上半身の体重を骨盤へ伝える重要な役割を担っています。

🧘🏻ヨガとの関係
仙骨は骨盤の安定性に深く関わっています。立位や座位のポーズでは、仙骨の位置が姿勢や体幹の安定に影響します。
💡ワンポイント
仙骨は脊柱と骨盤をつなぐ「土台」のような存在です。
尾骨(Coccyx)
尾骨は仙骨の下に位置する小さな骨で、通常3〜5個の尾椎が癒合して形成されています。
人類の進化の過程で失われた尾(しっぽ)の名残と考えられています。

🧘🏻ヨガとの関係
尾骨は骨盤底筋群や靱帯の付着部となっています。座位では体重を直接支えることは少ないですが、骨盤のバランスや安定性に関与しています。
💡ワンポイント
尾骨は小さな骨ですが、骨盤底や姿勢の安定に重要な役割を果たしています。
🐻ワンポイント
腰椎は身体の重さを支える最も大きな椎骨。
仙骨は三角形で骨盤後方の中心。
尾骨は小さな「しっぽ」の名残。
この3つを一続きで覚えると、脊柱と骨盤のつながりが見えやすくなります。
🦴参考例文
Thoracic Vertebrae(胸椎)
英文: The thoracic vertebrae help support the rib cage and protect the chest organs.
和訳: 胸椎は胸郭を支え、胸部の臓器を保護する役割を果たしています。
英文: Improving mobility in the thoracic vertebrae can make backbends more comfortable.
和訳: 胸椎の可動性を高めると、後屈のポーズがより快適になります。
Lumbar Vertebrae(腰椎)
英文: The lumbar vertebrae are the largest vertebrae in the spine.
和訳: 腰椎は脊柱の中で最も大きな椎骨です。
英文: Excessive strain on the lumbar vertebrae may lead to lower back pain.
和訳: 腰椎に過度な負担がかかると、腰痛の原因になることがあります。
Sacrum(仙骨)
英文: The sacrum connects the spine to the pelvis.
和訳: 仙骨は脊柱と骨盤をつないでいます。
英文: A stable sacrum helps maintain good posture in standing poses.
和訳: 安定した仙骨は立位のポーズで良い姿勢を保つのに役立ちます。
Coccyx(尾骨)
英文: The coccyx is often called the tailbone.
和訳: 尾骨はしばしば tailbone(しっぽの骨)と呼ばれます。
英文: The coccyx provides attachment points for several muscles and ligaments.
和訳: 尾骨は複数の筋肉や靱帯の付着部となっています。
Intervertebral Disc(椎間板)
英文: Each intervertebral disc acts as a cushion between two vertebrae.
和訳: 椎間板は椎骨と椎骨の間でクッションの役割を果たします。
英文: Healthy intervertebral discs help absorb shock during movement.
和訳: 健康な椎間板は動作時の衝撃を吸収するのに役立ちます。
全般的に
英文: In yoga, moving the thoracic vertebrae can reduce stress on the lumbar vertebrae.
和訳: ヨガでは、胸椎を動かすことで腰椎への負担を軽減できる場合があります。
英文: The thoracic vertebrae, lumbar vertebrae, sacrum, and coccyx form the lower portion of the vertebral column, while intervertebral discs between the vertebrae help absorb shock and allow movement.
和訳: 胸椎、腰椎、仙骨、尾骨は脊柱の下部を構成し、椎骨の間にある椎間板は衝撃を吸収し、動きを可能にしています。
英文: In yoga practice, healthy movement of the thoracic vertebrae, lumbar vertebrae, sacrum, and coccyx depends on the support and flexibility provided by the intervertebral discs.
和訳: ヨガの実践では、胸椎・腰椎・仙骨・尾骨の健全な動きは、椎間板による支持と柔軟性に支えられています。
🌟暗唱おすすめ!
英文: The thoracic vertebrae, lumbar vertebrae, sacrum, and coccyx work together to support the body, while the intervertebral discs act as cushions between the vertebrae.
和訳: 胸椎、腰椎、仙骨、尾骨は協力して身体を支え、椎間板は椎骨の間でクッションの役割を果たしています。
脚注
- ソラシック・ヴァーテブレイ(米音)とも。発音記号では /θəˈræsɪk ˈvɜːtɪbreɪ/(英音)、/θəˈræsɪk ˈvɝːtəˌbreɪ/(米音)です。
- ランバー・ヴァーテブレイ(米音)とも。発音記号では/ˈlʌmbɑː ˈvɜːtɪbreɪ/(英音)、/ˈlʌmbɑːr ˈvɝːtəˌbreɪ/(米音)です。
- 語源はラテン語の”os sacrum(聖なる骨、神聖な骨)”です。昔は仙骨が生命や生殖と関係する特別な骨と考えられていたため、「聖なる骨」という名前が残りました。
- 別々だった骨が成長とともにつながり、一つの骨になること。だから、仙骨は、もともと別々だった5個の骨が成長とともにつながり、一つの骨になったものと言えます。